ドイツ人の先生の息子さんはこの秋からアーヘン工科大に進学したという。初年度の学費を聞いてみたら600ユーロだという。ほとんどタダ同然。イタリア人の同僚によるとイタリアでも同じようなものらしい。医学部以外は高校時代の成績が問われることはなく、好きなことが学べるという。これは外国からの留学生の場合でも同じ。大学や大学生は社会全体として支えていかなければならないという合意があるため誰もそのことについて不平不満を言わないという。夢のような話だが、学部の場合授業がその国の言葉でなされるのが普通なのでその国の言葉が話せないと事実上進学は不可能だという。またその先生によると、アメリカで最も学費が高いと言われるハーバード大学(その先生自身も一時期いたことがある)の学部の学費は6万ドルだという。普通の会社員の年収と同じオーダーであり、当然普通の会社員の子弟では進学は事実上不可能。実家が金持ちでない限り最初から進学の選択肢には入らないであろうが、私立大学なので何の問題もないと思う。
一方、日本の国立大学はヨーロッパより一桁多く、ハーバードより一桁小さい60万円程度。親がちゃんとした仕事をしている場合は払えない額ではないが、親が失業した場合には学生が自力で全て支払ってかつ生活費も工面するとすると相当キツイ金額である。高校無償化(少なくとも半数の高校生は九九の表において7から上の段が苦手と思われる)とか子供手当てのように子供がいる家庭全て(おそらくその大半の家庭ではパチンコ代、酒代、タバコ代に消えるであろう)に薄く広くばらまくぐらいだったら国立大学の学費をヨーロッパ並に戻すべきだったのにと残念に思う。