山火事が起きる原因は単に(生きている)木が乾燥しているだけでなく、beetleによって蝕まれて死んだ木がたくさん存在することも大きな原因らしい。アメリカにおける"beetle"は日本人がイメージするカブトムシではなく、カブトムシのメスやカナブンのような形をした虫を総称する言葉である。木を中から食い散らかすbeetleは体長が高々1cmくらいで、中にbeetleがいる木は耳を澄ますと中で虫が蠢いているのが聞こえるとMesa Verdeのパークレンジャーの人が言っていた。
日本では巨大な日曜大工の店などに夏休みに必ず「昆虫コーナー」が設けられるが、ボウルダーにあるその手の店では一度も見なかった。研究室のアメリカ人スタッフによると、そもそもアメリカ人は一般的に昆虫は大嫌いで、捕まえるとしてもせいぜいバッタくらいとのこと。beetleも最近問題のbed bugも全く同じ扱い。昆虫を捕まえるために他人の土地などに勝手に入っていくと命の危険もあると聞かされた。というわけで、カブトムシ探しは挑戦すらしなかった。
海外での昆虫採集といえば、何年か前に妻の高校の同級生で弁護士をしている人が夏休みにカブトムシを捕まえるために息子とイタリアへ行ったという話を聞いた。webで調べてみるとイタリアには確かにカブトムシはいるらしい。ただし、角がもっとショボイようだが。また、フランスでは例えばパリの西にあるBoulogneの森にはクワガタがいるという話をwebで読んだ。その後フランスに行く機会があったが、滞在が9月からだったので確認できなかった。その森には子供に見せられないような変な人たちがたくさんいるという別の理由もあった(その人たちについてはDa Vinci codeを見れば分かる)。
それにしてもイタリアにカブトムシを捕まえに行くというのは素晴らしい発想だと思った。普通は思考回路に知らず知らずのうちにリミッターがかかってしまうものだ。例えばカブトムシを探してこいと言われて、イタリアまで探索範囲を広げてみようと考える人は極めて少ないと思う。その女性がそのような発想ができる特別柔軟な頭を持っていたので弁護士になれたのであろうか。それとも金があるとカブトムシを探す範囲を自転車に乗って行けるところではなく、飛行機に乗っていけるところまで拡大できるようになるのであろうか。私は金持ちに成りたいとは強くは思わないが、上で述べたような伸びやかな思考回路は手に入れたいと切望している。