今日のランチは研究所全体のバーベキューだった。本当は山火事防止のため野外で火を使うことが禁止されているはずなのだが。縦横の長さが日本の小学校にある25mプールくらいあるような巨大なテントが張られ、プロのミュージシャンによる生演奏まで用意された盛大なものであった。そのテントの周りにはNPOの人たちのブースがズラッと並んでいたのだがその半数くらいはadoption(養子縁組)のようなものであった。アメリカで養子縁組がどれくらい一般的なものなのか聞いてみたところ、アメリカにいる子供たちの20人に1人くらいは養子ではないかとのことであった。日本の常識からすると驚くほど高い割合である。
養子になる子供たちは、十代の母、未婚の母、不倫の母、といった人たちが育てるのを断念した子供たちや、外国からやってくる子供たちであるという。外国に関しては韓国、中国、インド、それから中南米からが多いという。たまたま昨晩養子として韓国からアメリカにやってきたジャーナリスト(50歳くらいの人)が自分のルーツを探すために韓国を訪れるというドキュメンタリーをテレビで見た。それによると、一時期韓国では一種の産業と呼べるくらい大量の子供たちが養子として世界中に送られていったという。
日本ではどんな貧乏人でも子供を手放そうとは考えないのが普通ではないかとも思う。貧乏でもちゃんとした親が責任を持って立派な子供を育てるケースはたくさんあるとは思う。しかし、ここ1年くらい日本の新聞で頻繁に報道される幼児虐待事件は、自分で子供を育てることを初めから諦めて本当に子供を欲しいと願っている人に養子に出していれば親は殺人を犯さなくて済んだケースが大半だと思う。日本では20組に1組のカップルは子どもができないらしいので、潜在的にはニーズは相当あるのではないかと思う。子供もおそらくその方がハッピーだと信じるが、そんなカスのような親だとしても養子に出された子供は本当の親が良いと思うのであろうか。実際、上で述べた韓国系米国人の女性は大人になっても生みの親に会いたいという気持ちを捨て去れなかったようだ。
日本には確かに養子は少なく子供は実子であるケースが殆どだと信じられている。しかしながら、実際には20人に1人くらいは本当の夫婦の子供ではない可能性があるという説がある。要するに旦那さんの方は自分の子供と信じて一生懸命育てているが実は違う男性の子供というケース。高校の生物は細胞の絵を書かせて暗記させることから始まるが、そんなことではなく、現代の生物学に興味を持たせるためにDNA親子鑑定のような本質的に重要で、簡単でかつ面白い実験から導入するべきだと考えたことがある。しかし、上の説を聞いてそれが実現しない理由が分かった。そんなことをしたら1クラスに2人くらいショックを受けてしまう生徒や児童が現れるため。