2011年2月3日木曜日

Target

私が所属している研究室ではスパッタリングと呼ばれる薄膜成長技術を用いて超伝導デバイスを作製している。スパッタリング法では希ガスのイオンをTarget(ターゲット)と呼ばれる原料にぶつけて基板の上に薄膜を成長させる。上の写真はその原料となるニオブ(元素記号:Nb)と呼ばれる金属の塊である。役目を終え新しいものと交換されて外に出された。メキシカンハットのような形に削られている。私はこれを見てアメリカのどこにでも存在する安物を売る店であるTargetのマークに似ていると思った。他の人たちに指摘したら良いところに気がついたと褒められた。
Targetの商売は人々の趣味趣向を大胆に近似して価格を下げるという戦法。すなわち、最も売れそうな商品や標準的な商品(典型的な商品、一般的な商品)だけを大量に仕入れて思いっきり低価格で売るというもの。正規分布の標準偏差の外側は全て無視。マニアックなも、質は良いが価格は高いもの、デザインが珍しい商品を見つけることは期待できないが、流行りものやどうでもよいものに関しては他の店が太刀打ちできない価格で売られている。こういう店はたとえビジネスとして成功したとしても経営していて面白くないであろう。