2010年5月25日火曜日

Boulderと八王子の類似点

2年前から気がついていたのだが、Boulderと八王子の類似点について指摘しておきたい。下の図の左側はBoulder、右側は八王子。Boulderの図においては画面の中央からやや下の赤い建物がコロラド大学、その先にある山がFlatiron mountain。八王子の図においては図の中央ややした付近に京王線南大沢駅があり、その右側が首都大学東京キャンパス。先の方には丹沢とか富士山が見える。両者では大学と山との距離感は全然違うがトポロジカルには同じだ。
これだけであれば似たようなところは他にもいくらでもあり、それだけの理由で似ているというのは無理がある。しかし、以下のコロラド大と都立大の写真を比べるともはや似ているというレベルを遥かに通り越している。
建物の色が似ているのは一目瞭然だが、特に三角の屋根に注目してもらいたい。また、両者とも丘の頂上にある。どちらかがどちらかをパクっているとしか思えない(建築業界では映画業界同様こういうのを「オマージュ」というのだろうか)。コロラド大は100年以上前からこの地にあり、首都大学東京が南大沢に移ったのは19年前なのでどちらがどちらを模倣したかは明らかだ。念のため最初に言っておくと、私はこのことを非難するつもりは毛頭ない。両者は似ているけれども全く別ものだと思うし、このような仕事の仕方はパズルのようで極めて面白いと思う(私は長年のパズルが解けて爽快である)。また、よくコロラド大を連想したものだと思う。
今から19年前の3月に、このキャンパスの図書館の工事現場の前でその建物と体育館と国際交流館を設計した建築家に偶然出会った。これらの建物を設計しただけでなく、この丘をどう切り崩して建物群をどう配置するかというところから関わっており、建築家の仕事は非常にやりがいがあると語っていた。私が大学に受かったばかりだというと、「君は後輩か、建築学科に行きなさい」、と言われたことが印象に残っている。そのちょうど1年後に建築学科の先輩の卒業設計を手伝った。建築模型を作りながら、こりゃ楽しいな、建築学科に行くのも悪くないな、と考えはじめていた。しかし、一緒に作業を手伝っていた3年生の人たちが「あの人(4年生の先輩)、この1週間寝ているとこ見てないよね」、「いや、椅子に座りながら居眠りしていた」と話しているのを聞いてしまい、絶対止めた方が良いと思った。別の学科に進学したが、結局卒論前は同じようなものであった。建築には進まなかったが、その建築家が設計した図書館の入り口に書かれた文言(Veritas vos liberabit、真理は人を自由にする)はその後、初めて設計した集積回路のチップ上に数ミクロン角の文字で刻ませてもらった。
さて、その建築家の設計した建物のリストを見ていたら私の勤務する研究所の建物や筑波大学の多くの建物も設計していることが分かった。3月にコロラド大の工学部に行った時に、この中庭の雰囲気はどこかと全く同じだという気がしたのだが、理由が明らかになった。筑波大のある建物と極めて良く類似しているのだ。