2010年7月6日火曜日

root beer

昨日Estes parkで入ったコーヒーやで妻がRootbeer freeze(本来はrootとbeerの間にスペースを入れる)という飲み物を注文した。妻がそれはビールかと質問したところ、大ウケした。店員はroot beerはコーラやドクターペッパーみたいな甘い炭酸飲料だが、そのどちらとも違うと言った。Wikipediaによるとroot beerは確かにコーラやドクターペッパーに似た感じである。Root beer freezeはroot beerのフラペチーノのようなもの。アメリカ人なら誰もが知っている超有名な飲み物だというが、アメリカで生活したことがない日本人は誰も知らないのではないかと思う。
院生時代にアメリカ人から日本でMaltが飲めるのは六本木交差点の外苑東通りを挟んでアマンドの向い側のビルの二階のハンバーガー屋(現在は存在しない)だけで、それがアメリカ人としてはつらいという話を聞いたことがある。その場にいた研究室のメンバーは全員Maltはビールのことかと思った。研究室の近くの店だったのですぐに飲みに行った。Maltはマックシェイクのような飲み物だということが分かった。そのアメリカ人の解説によると、マックシェイクなどとことなり麦芽がベースになっているという。
学校では抽象的な単語だけ習い、固有名詞を覚えることはほとんどない。ところが実際の会話は固有名詞だらけであり、上の2つの例でも分かるように固有名詞を知らないと全く話についていけない。外国語上達法という本では、外国語が使えるようになるには文法など学校で習うことをマスターするだけでは不十分で、言語外の常識(そのようなものを総称して「レアリア」とその本では呼んでいた)を覚えないとダメだと主張していた。地名(近所、主要な都市)、人名や組織名(職場の人たち、よくある人名、芸能人、スポーツ選手、会社名)、工業製品(上で述べたような食品名、薬の名前、車の名前)の名前、など。例えばPain reliefというよりTylenol、cold medicineよりAspirinと言った方が何を言いたいか伝わりやすい状況が多々ある。それだけではなく人間関係とかそれぞれの固有名詞が持つ言外の意味(たとえばTiger Woodsといえば変態)も知っておく必要がある。
そのような知識には一般性がなく寿命があり揮発性であるため確かに中学・高校や、日本で絶大に支持されているNHKの英会話講座のテキストで触れられる可能性は極めて少ない。また、知っていても別にどうということはないことがほとんどである。しかし、そのような知識が皆無だと少なくとも会話では全く実用性はないと思う。したがって、日本で英語を自主的に勉強した人たちは外国に行って努力の割には外人が言っていることがよく分かんないから自分はまだまだであると判断し、増々英会話教室などにお布施をすることになるのではないかと思う。しかし、どんなに投資をしても言語外の常識を重点的に教える可能性は低いのでいつまでたってもイマイチ日常会話についていけない、という悪循環が続くのではないか。これに加えて英語が出来ると就職やキャリアアップに有利と判断される。英語産業は実にうまく出来ていると思う。